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2026年03月27日

【再生建築リスクと設計施工】自社に合う発注方式をどう判断するか

【再生建築リスクと設計施工】自社に合う発注方式をどう判断するか

設計施工方式は「すべての企業に常に最適」ではなく、事業目的・意思決定スピード・コスト管理方針・品質へのこだわり・再生建築リスクへの向き合い方によって向き不向きが分かれます。

この点から分かるのは、まず自社の条件を整理し、「設計施工が合うケース」と「分離発注が合うケース」を切り分けることが重要だということです。

【この記事のポイント】

設計施工方式の向き不向きを「目的・スピード・コスト・品質・リスク」で整理

再生建築リスク(構造・法規・コスト)と相性を踏まえた発注判断の視点を解説

岐阜で総合建設業を営む当社の実務例から、発注検討者が迷いやすいポイントを具体的に紹介

この記事の結論

設計施工方式が向くのは「意思決定が早く、コストと工期を一体で管理したい」事業者です。

設計施工方式が不向きなのは「設計の比較検討をじっくり行い、複数案を競わせたい」ケースです。

再生建築リスクは「構造・法規・コスト」の3軸で評価すれば、設計施工でも十分にコントロールできます。

公共工事や大規模再生では、早期の構造診断と法規チェックをセットで行うことで予期せぬ追加コストを抑えられます。

判断基準として重要なのは、「新築か再生か」ではなく「リスクを見える化したうえで、自社の体制と相性の良い発注方式を選ぶ」ことです。

再生建築リスクと設計施工は本当に相性が良いのか?

結論として、再生建築リスクは「正しい評価と管理」ができれば、設計施工方式とも十分に両立します。

その根拠は、構造診断・法規チェック・コストシミュレーションを一連のプロセスとして組み込めば、リスクの大部分を事前に織り込めるからです。

実務的には、既存建物の再生工事で設計と施工を別会社に分けるより、一体で情報共有しながら検証を進めることで、工事中の手戻りを抑えられた事例が増えています。

再生建築リスクは3つの軸で整理できる

一言で言うと、再生建築リスクは「構造・法規・コスト」の3つに整理すると判断しやすくなります。

構造面では基礎や柱梁の劣化、耐震性能不足が問題となり、非破壊検査やコア抜き検査で数値化することが基本です。

法規面では、用途変更時の建築基準法や省エネ・バリアフリー基準への適合状況を早期に確認し、コスト面では新築の約7〜8割を目安に予備費を上乗せすることで、不確実性をコントロールします。

慎重派の事業者が設計施工を選ぶべき条件

最も大事なのは、「慎重だからこそ、リスクを見える化して一体的に管理したいのか」を自問することです。

例えば、老朽化した事務所ビルを再生してテナント複合施設に変えるケースでは、設計・施工・行政協議を分断すると、調整に時間がかかり、リスク対応が後手に回りがちです。

一方、設計施工体制であれば、構造診断と改修案検討、コスト試算を並行して進められるため、「やる/やらない」の投資判断を早期に下しやすくなります。

公共工事と再生建築リスクで気をつけるポイント

公共工事における再生建築では、「最初の見積だけを前提にしない」ことが重要です。

解体後に補修範囲が広がる可能性を想定し、契約前から構造診断と法規チェックをセットで実施し、必須工事と選択工事を整理しておくと、追加費用への備えになります。

岐阜の総合建設業として当社では、公共工事の再生案件で、事前のリスク整理により再入札や仕様変更を最小限に抑えた実績があります。

設計施工の向き不向きとは?自社に合うかを判断する視点

この点から分かるのは、設計施工方式の向き不向きは「会社の意思決定スタイル」と「プロジェクトの性格」で大きく変わるということです。

私たちは、設計施工が向くケース・向かないケースを明確に切り分け、そのうえで最適な体制をご提案することを大切にしています。

具体的には、工期を短縮したい事業者や、現場発のアイデアを重視する企業には設計施工が向き、デザインの比較検討を重ねたいケースでは分離発注の方が合うことが多いと感じています。

設計施工が向いている企業・プロジェクト

設計施工方式が向いているのは、次のような条件を持つ企業やプロジェクトです。

経営判断のスピードを重視し、社内の決裁ラインが比較的シンプルな企業

工期短縮が事業計画上の重要テーマになっているプロジェクト

コストと品質、維持管理まで一体で最適化したいと考える長期保有目的の建物

例えば、物流倉庫や工場の再配置プロジェクトでは、操業計画との兼ね合いから短工期が求められるため、設計施工で工程を圧縮することで事業リスクを抑えた事例が多くあります。

設計施工が不向きになりがちなケース

一方で、設計施工方式が不向きになりがちなケースも明確です。

意匠性やブランド表現を重視し、複数のデザイン案を徹底的に比較したい場合

建設委員会や第三者機関など、多数のステークホルダー調整が必要な公共・文化施設

設計と施工を別々に評価し、競争入札で工事費を精査したい発注者

こうしたプロジェクトでは、設計監理方式で専門の設計者と時間をかけて計画を練り、その後に施工会社を選定する方が、合意形成のプロセスを丁寧に進めやすいといえます。

再生建築と設計施工の相性をどう見極めるか

現実的な判断としては、「再生建築のリスクをどこまで事前に織り込めるか」で設計施工との相性が決まります。

老朽建物の再生では、解体してみないと分からない部分が残るため、リスクの「見える化」と「予備費の設定」が不可欠です。

当社では、再生案件の初期段階で構造診断・法規チェック・コスト試算をセットで行い、設計施工で進めるか、設計と施工を分けるかを、発注者と一緒に検討するプロセスを採用しています。

設計施工方式を選ぶべきか?判断基準と検討プロセス

実務的には、「どの方式が一般論として優れているか」よりも、「自社の条件で最適な方式はどれか」を整理することが重要です。

こうした条件を踏まえると、発注者側であらかじめ判断基準を持ち、建設会社と対話しながら決めていくことが、後悔しない選択につながります。

ここでは、設計施工方式を検討する際の具体的なステップと、当社が岐阜エリアで実際に行っているサポート内容を紹介します。

発注前に整理しておきたい5つの判断軸

最も大事なのは、次の5つの判断軸を発注前に整理することです。

プロジェクトの目的(収益性向上、機能改善、老朽更新など)

意思決定のスピード(何度も社内承認が必要か、代表者判断で進められるか)

コスト管理方針(総予算優先か、ライフサイクルコスト重視か)

品質と意匠性へのこだわり(ブランド表現の優先度)

再生建築リスクへの向き合い方(どこまで不確実性を許容できるか)

これらを整理しておくことで、建設会社との初回打ち合わせから「設計施工が合いそうかどうか」の議論をスムーズに始められます。

設計施工で進める場合の標準的な進め方

初心者がまず押さえるべき点は、「設計施工でも検証のステップは省略しない」ということです。

当社では、設計施工での再生プロジェクトを、次のような流れで進めています。

事業目的・スケジュール・予算のヒアリング

既存建物の現地調査・構造診断(非破壊検査・コア抜きなど)

法規チェックと用途変更の可能性整理

改修案の複数検討と概算コスト比較

行政協議とスケジュール・コストの再調整

実施設計と施工計画の具体化

このプロセスにより、設計段階からリスクを定量的に把握し、工事中の追加費用や工期のブレを抑えることが可能になります。

岐阜エリアでの当社のサポートスタンス

岐阜を拠点とする総合建設会社として、私たちは「建設ドクター」として地域の建物の診断と再生に取り組んできました。

創業75年以上の実績の中で、公共工事から商業施設、工場・物流倉庫、医療施設、住宅まで、多様な用途の設計・施工・再生を手がけてきました。

その経験から、設計施工の向き不向きや再生建築リスクについて、発注者の立場に立った具体的なアドバイスと、数字に基づく判断材料の提供を心がけています。

よくある質問

Q1. 設計施工方式は、再生建築に向いていますか?

A1. 向いているケースは多く、再生建築リスクを一体的に管理したい事業者には有効な選択肢です。構造診断・法規チェック・コスト試算を同じチームで進めることで、工事中の追加費用や工期遅延を抑えやすいからです。

Q2. 設計施工方式の最大のメリットは何ですか?

A2. 最大のメリットは、工期短縮と意思決定のシンプルさです。設計と施工を一体で進めることで、設計変更への対応や現場からの改善提案を迅速に反映しやすくなります。

Q3. 設計施工方式のデメリットはありますか?

A3. あります。設計段階での比較検討の幅が限定されることが主なデメリットです。複数の設計事務所の案を競わせることが難しくなるため、意匠性や仕様のバリエーションを重視する場合は注意が必要です。

Q4. 再生建築のリスクはどのように評価すればよいですか?

A4. 再生建築リスクは、構造・法規・コストの3軸で評価するのが基本です。構造診断で安全性を数値化し、用途変更時の法規適合を確認し、工事費を新築の7〜8割程度に想定しつつ予備費を上乗せする方法が有効です。

Q5. 公共工事で再生建築を検討する際の注意点は?

A5. 注意すべきなのは、「最初の見積だけで判断しない」ことです。解体後に補修範囲が広がる可能性を前提に、事前に必須工事と選択工事を整理し、予備費を確保したうえで予算計画を立てる必要があります。

Q6. 設計施工と分離発注、どちらがコストを抑えやすいですか?

A6. 一概には言えませんが、目的によって変わります。分離発注は工事費を入札で競わせやすく、設計施工は工程全体を合理化することで総コストを抑えられるケースがあります。

Q7. 自社に設計施工が向いているか、どのように判断すればよいですか?

A7. 判断すべきポイントは、「目的・スピード・コスト管理方針・品質へのこだわり・リスク許容度」の5点です。これらを整理したうえで、建設会社に相談し、具体的なプロジェクトの条件に照らして最適な発注方式を一緒に検討するのが現実的です。

まとめ

設計施工方式は、意思決定が速く、工期短縮とコスト・品質の一体管理を重視する事業者に向いています。

再生建築リスクは、構造・法規・コストの3軸で数値化・整理することで、設計施工でも十分にコントロール可能です。

判断基準として重要なのは、自社の目的・スピード・コスト管理方針・品質へのこだわり・リスク許容度を明確にしたうえで、最適な発注方式を選ぶことです。

こうした内容を踏まえて、自社のプロジェクト条件に合った発注方式を一緒に検討したいという方は、まずは構想段階からご相談ください。

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