• TOP
  • お知らせ
  • 冷蔵倉庫の結露は断熱不足が原因?在庫被害と改修のやり直しを防ぐ調査
News お知らせ

2026年07月28日

冷蔵倉庫の結露は断熱不足が原因?在庫被害と改修のやり直しを防ぐ調査

冷蔵倉庫の結露は断熱不足が原因?在庫被害と改修のやり直しを防ぐ調査

冷蔵倉庫の結露を減らすには、温湿度・扉の開閉・気密・断熱欠損を調べて原因ごとに対策する

この記事のポイント

冷蔵倉庫の結露は、断熱不足だけが原因ではありません。温湿度、扉の開閉、気密、断熱の状態を調べて対策を選びます。濡れている場所と時間帯を記録し、湿った空気が入る経路も確認します。断熱材を追加する前に、雨漏りや設備からの水と区別することも必要です。在庫への影響を抑える対応と、原因調査を並行して進めましょう。

今日のおさらい:要点3つ

  • 結露の位置と時間を、温湿度や扉の開閉記録と照合する。
  • 空気の流入・断熱・設備の状態を分けて原因を調べる。
  • 改修中の保管条件と、再開後の確認まで計画に含める。

この記事の結論

冷蔵倉庫が濡れるからといって、すぐに断熱材の追加を決めないでください。庫内外の温湿度、表面の状態、扉や接合部、冷却設備を確認します。原因に合わせて運用変更と改修を比較し、食品の保管条件を守りながら実施できる方法を選ぶことが重要です。

まず「いつ、どこが濡れるか」を記録する

水滴が付く面と、落ちてくる位置を分ける

天井から水が落ちている場合、滴下する場所だけを見ても発生源が分からないことがあります。天井面、パネルの継ぎ目、扉周辺、冷却設備付近などに分け、濡れている範囲を平面図や写真へ記録します。庫内側か庫外側かも明記してください。

雨の日だけか、荷受けの後か、清掃後か、冷却設備の運転状態と関係するかを確認します。時間の情報があれば、雨水の浸入や設備の排水など、結露以外の可能性も調査対象にできます。「天井が濡れる」という現象だけを、断熱性能の不足と決めつけないことが大切です。

高い場所や設備の近くへ無理に上がる必要はありません。安全に見える位置から記録し、近接確認は専門業者へ依頼します。結露を拭き取った場合も、拭く前の状態と時刻が分かる記録を残すと、調査時に現象が消えていても状況を伝えられます。

在庫保護は調査結果を待たずに検討する

水滴が商品や包装に落ちる場所では、衛生管理担当者と在庫の移動や保護の方法を検討します。床が濡れている場合は、通行や清掃の方法も見直してください。原因の特定に時間が必要でも、その間の保管と作業の管理を決めることはできます。

ただし、空いている場所へ移せばよいとは限りません。移動先の温度、他の食品との区分、作業動線、保管能力を確認します。保管条件を満たさない仮置きをしてまで、改修区画を空ける計画にはしないことが重要です。受注や入荷の調整も必要なら早めに社内へ共有します。

厚生労働省のHACCPに沿った衛生管理の案内では、業種に応じた手引書などを確認できます。結露対策中も、自社で定める衛生管理の計画や記録と整合させて対応します。工事で乾いたことだけをもって、食品の取扱い条件まで確認できたとは考えません。

温湿度は庫内と扉の外を同じ時刻で見る

調査では、庫内の温度だけでなく、扉の外側や荷捌き室の温湿度も確認します。冷たい面に接する空気の状態が関係するためです。測定位置、時刻、扉の開閉、荷受け、清掃、冷却設備の運転状況をそろえると、変化を比較しやすくなります。

一度測った値だけで結論を出すより、発生する時間帯と発生しない時間帯を比べる方法を検討します。必要な測定期間や測定点は、調査者と相談してください。センサーを置く場所が違えば値の意味も変わるため、記録には位置と測定方法も残します。

表示されている庫内温度が設定どおりでも、扉周囲や壁面の状態まで同じとは限りません。保管品の配置や吹出口の位置など、現地の使い方も図面に書き込みます。温度の数字と、濡れている位置を結び付けることが、必要な調査を絞る手がかりになります。

扉の開閉・気密・断熱を分けて確認する

開閉回数だけでなく、開いた時間と作業を確認する

荷受けが増えてから結露が気になる場合は、扉が開いている時間と、その間の作業を確認します。一回の開閉でも長く開放していれば、回数だけでは状態を説明できません。荷物を探している時間、車両を待つ時間など、扉の前後の作業を記録すると見直せる点が分かります。

作業効率を下げずに開放時間を減らせるか、荷物の準備を外で済ませられるか、入出庫をまとめられるかを検討します。ただし、食品を庫外で待機させる時間を増やしてよいとは限りません。作業の変更は、保管条件と作業安全を満たす範囲で試します。

扉の自動化や前室などを検討する場合も、開口寸法、車両の動き、清掃、避難、日常の点検を確認します。製品の導入だけで結露がなくなると考えず、流入する空気をどう減らす計画かを設計者へ説明してもらってください。

扉パッキンと接合部は、状態に合う補修を考える

扉の閉まり方、パッキンの外れや傷み、枠周辺の状態を調査対象にします。見えている隙間に自己判断で材料を詰めると、扉の動きや清掃性へ影響する場合があります。部品交換や調整の可否は、設備のメーカーや専門業者に確認してください。

フクシマガリレイのプレハブ冷蔵庫の結露解説では、庫外の湿度が高い場合のパネル表面の結露や、扉パッキン周辺の確認を案内しています。濡れているから断熱パネル自体の不良とは限らず、発生位置ごとに見る必要があることが分かります。

パネルの継ぎ目や配管の貫通部なども、調査者と確認範囲を決めます。外気の通り道が疑われる部分と、断熱が途切れている可能性がある部分を分けて整理しましょう。外観だけで内部の状態が分からない場合、追加調査と復旧の方法を相談します。

断熱材の追加は、壁の構成と湿気の経路を確認してから

断熱の欠損や取り合いが原因と判断された場合は、その範囲と補修方法を検討します。既存の壁や天井がどのような構成か、どこに湿気が入り、どの面が冷えるかを調べずに内側へ材料を足すことは避けてください。見える表面だけでなく、内部の状態を確認する必要がある場合もあります。

見積もりには、撤去する範囲、残す材料、接合部や貫通部の処理、清掃可能な仕上げを示してもらいます。断熱材の厚さや材料名だけを比べても、原因に対応した改修かは判断できません。施工できない部分があるなら、その扱いと残る条件も確認しましょう。

内藤建設のCS事業部は、既設施設の改修や施設維持管理、職場環境の改善工事への対応を案内しています。冷蔵倉庫の相談でも、建物側の改修と冷却設備側の点検をどう分担するかを整理する視点が役立ちます。結露診断や具体的な工法への対応は、設備仕様と現象を伝えて確認してください。

運用変更と改修を、保管条件をそろえて比較する

一度にすべて変えず、確認できる試行を考える

安全と衛生管理の条件を満たす範囲で、扉の開放時間や荷物の置き方を見直す場合は、変更した内容と日時を残します。複数の条件を同時に変えると、何が現象に関係したか分かりにくくなります。試行できる条件を調査者や衛生管理担当者と決めてください。

改善の評価には、濡れた面積や発生時刻だけでなく、その日の外気条件、入出庫量も添えます。涼しく乾いた日に濡れなかったことを、暑く湿った日も改善した証拠として扱わないことが大切です。比較する条件が違う場合は、その違いを残して評価します。

設備の設定温度を上げれば結露が減るのでは、と考える場合もあるかもしれません。しかし、保管する食品の条件を外れて変更することはできません。冷却や除霜の設定を含め、設備メーカーと衛生管理担当者へ確認し、単独で設定変更を進めないようにします。

工事中の在庫移動と庫内復旧を工程に入れる

工事区画を決める前に、移動する在庫の量、移動先の温度管理、入出庫への影響を整理します。庫内で粉じんやにおいを伴う作業がある場合は、商品への影響を避ける区画や清掃の方法を施工者と協議します。保管を続けながら施工できるかは、工法と施設条件に応じた判断です。

工事の終了時刻と、商品を戻せる時刻を分けてください。清掃、使用材料の条件、設備の復旧、必要な温度状態の確認など、再開に必要な項目を先に決めます。庫内が見た目に乾いていても、それだけで保管再開を決めないことが重要です。

見積もりには、調査、在庫の移動、仮保管、設備の脱着、建物補修、清掃、再開確認を分けます。自社で行う部分と施工者の担当を明記すると、費用の見落としを抑えられます。稼働中の倉庫では、施工面積だけでなく保管を維持する条件が案の比較に影響します。

改修後は再発確認の場所と条件を決める

工事前に濡れていた場所を同じ図面に残し、改修後も確認します。季節や作業量で条件が変わるため、引渡し当日だけでは判断できない項目があるか、施工者と相談してください。追加確認が必要となる現象と連絡先を決めておくと、管理を引き継ぎやすくなります。

結露が減っても別の場所に水が出る場合は、発生源や空気の流れを再確認します。直した箇所だけを見て完了とせず、周囲と在庫の状態も記録します。原因の仮説、実施した対策、確認結果がつながる資料を残すことが、改修のやり直しを検討する際にも役立ちます。

よくある質問

Q1. 天井の水滴はすべて結露ですか?

A1. 結露とは限りません。雨水の浸入や設備の排水なども調査対象です。天候、発生時刻、設備の運転状況を記録し、水が現れる場所と発生源を区別して確認してもらいましょう。

Q2. 断熱材を厚くすれば解決しますか?

A2. 原因によります。空気の流入や扉の不具合が主な要因なら、別の対応も必要です。既存の構成と温湿度を確認し、追加する範囲や接合部まで含めて設計者へ検討してもらってください。

Q3. 開閉が多い日は結露しても仕方ありませんか?

A3. 放置せず、作業方法と設備の条件を確認します。開放時間を減らす方法や気密の状態を調べる余地があります。商品への水滴や床の濡れに対しては、原因調査と並行して管理方法を決めましょう。

Q4. ファンを置けば改善できますか?

A4. 発生場所と条件によります。庫外表面への対策を、庫内のあらゆる結露へ当てはめることはできません。空気の流れや衛生面、設備への影響を確認し、設置の可否を専門家へ相談してください。

Q5. 温湿度計は一台あれば足りますか?

A5. 調査の目的によります。庫内外や扉付近などを比較する必要がある場合、測定点を増やす検討が必要です。機器を買う前に、測る場所、時刻、記録する運用条件を調査者と決めると無駄がありません。

Q6. 在庫を置いたまま断熱改修できますか?

A6. 施工範囲と衛生管理の条件に応じた検討が必要です。粉じん、におい、温度変化、清掃を確認します。仮保管が必要なら、その場所と能力を確保してから工事日を決めてください。

Q7. 相談時に用意する資料は何ですか?

A7. 濡れた位置の写真、発生時刻、温湿度、扉の開閉状況を優先します。庫の図面、設備仕様、保管条件もあれば添えます。記録がない部分は不明と伝え、調査で補う項目を整理すれば進められます。

まとめ

冷蔵倉庫の結露は、温湿度、開閉運用、気密、断熱、設備の状態を分けて調べます。断熱材の追加に結論を急がず、発生場所と時間から原因を検討し、保管条件を満たす運用変更と改修を比較してください。

まず濡れる位置を図面へ書き、扉の開閉や荷受けと同じ時間軸で記録しましょう。その資料を建物・設備・衛生管理の担当者で共有すれば、調査範囲と、在庫を守りながら進める対策を具体化できます。

お問い合わせはお電話またはメールフォームにてお気軽にお寄せください。 Contact お問い合わせ・ご相談